never too early
2010-02-04


会社で法務を担当している女性が産休に入るので、「お休みに入る前に、これまでやってきたことのまとめとして、論文でも書いてみなよ」と薦めた。そのときのやり取り:

「えーっ。私、まだかけ出しだし、そんな論文を書くほどの知見ないですよ」
「そんなことないよ。約二年間、いろんなことあったじゃん」
「そうですけど、そういうのはもっと経験積んでからの方がいいと思います」
「いやいや、ネット生保の法務をやったことある人って、君ともう一人くらいしか業界にいないわけじゃん。絶対に面白いものが書けると思うから。書きながら、調べたり勉強すればいいじゃん」

ということで、書き始めてもらった。色々こねくりまわしているうちに、

「ネット生保」というビジネスモデルを推進する上で直面するさまざまな課題について、法令遵守と消費者保護をどのように担保するかという観点を中心に、ライフネットにおける取組事例を紹介するもの」

というテーマに進化し、最後はお休みに入る前に立派な論文を「生命保険経営」に提出していった。若干29歳です。

いつも思うのだが、「何かをするのに早すぎる」ということは、決してない。ストレッチしてやっているうちに、自分が身の丈がそれにあって大きくなるのである。

僕も「生命保険のカラクリ」という入門書を書いた。普通に考えたら、営業して1年ちょっとの保険会社経験で、業界全般の話なんか書けるはずがない。でも、書くと先に決めたら、必死に勉強せざるを得ない。分からないことは聞けばいい。アイデアに詰まったら、人に相談すればいい。

「本を書く資格がある人」がいるわけではない。書いた人に、その資格があるのだ。そして書いてしまえば、内容について色々な反響があり、自分ももっと成長できる。

というわけで、「早すぎる」ということは決してないのです。本、というのはちょっとハードル高いかも知れませんが、業界誌、業界のウェブサイトへの寄稿、なら誰でもできるはず。

ぜひトライしてみてください!

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